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恩田陸 著: ライオンハート [恩田 陸]

恩田陸 著: ライオンハート 

輪廻転生、ふたりの男女が時を超えめぐりあう。

必ずしも結ばれないふたり。
けれども生まれ変わるたびに相手のことを思い出す。
不思議ながらの熱い結びつきのようなものを感じる。

設定の巧みさはさすが。
しかし、章ごとの面白さにムラがすごかった。

そう、章ごとに生まれ変わり、男女の設定が変わるのだ。
しかしながらこのムラに、とっつきにくさを感じさせられた。

外国人の登場人物にされると、個人的に苦手なせいかもしれない。
恩田ファンのひとは、話半分で聞いていただきたい。
逆にいい評価のコメントをいただけると、再読の折、
そこに焦点を当てて読めるので。。。

そうはいっても、最後の最後で心温まるシーンもある。
こうもってきたか!とそこは純粋に入り込めた。

全体的なバランスからいうと、
少し期待しすぎていた部分がありすぎたのかなあ。

恩田氏は、学生ものの方が僕には合っているようだ。
次回のチョイスに気をつけたい。

 

ライオンハート (新潮文庫)

ライオンハート (新潮文庫)

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/01
  • メディア: 文庫
 


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恩田陸 著 : Q&A [恩田 陸]

恩田陸 著 : Q&A

一問一答方式の会話文で成り立つ本書は、斬新である。

故に慣れるまで読みにくかった。

しかし慣れてくる中盤以降はとても面白く、
スリリングだ。

デパートの中の集団パニックについて、
群集というものをテーマにしたところは、新たな知識を植え付けてくれた。

群集については学生の頃、
社会学や、政治学でさんざん学んだが、
こういった具体的な小説を読むと恐ろしさもひとしおである。

昔、動物が増えすぎると意味もなく、崖に集団で飛び込むことを聞いた。
まるで種の保存のために、多すぎる人数を調整するように。
間引きの本能なのか・・・。

人間も増え続けているように思う。
そう思うと、この理論と本書を結び付けてしまうと恐ろしい。

直接的なホラーではないが、心に残る恐さを感じさせられた作品。

Q&A (幻冬舎文庫 (お-7-8))

Q&A (幻冬舎文庫 (お-7-8))


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僕の図書室 [恩田 陸]

いくつかの短編小説がおりなす本、それが恩田陸の図書室の海だ。

本書は、六番目の小夜子や夜のピクニックの序章や特別編にあたるものもあり、
楽しく読書することができた。

中でも表題作である六番目の小夜子の特別編、
図書室の海は絶品であった。

本書は、図書室を船に例えているが、僕は「学校の秘密部屋」という印象が強い。

僕が高校生だった頃、図書室が自分の部屋であった。
昼休みになると、2階の片隅にある図書室へ足を運んだものだ。

僕の出身は都立高校で、ある程度均一化された家庭環境、
学力の友人たちに、あまり興味がわかなかった。
そういった友人たちと話すより、毎日、図書室へ通い、
ゆったりとした時間を過ごすことがなによりも幸せだった。

図書室の一番奥の棚、そこが僕の特等席。
奥の棚は辞書関係が多く、ほとんど人が来なかったし、
机で読むより、棚のそばに座り込み読書することが何故か日課となった。
たぶん目つきの悪い茶髪の生徒が地べたに座り、
読書している姿は、かなり滑稽で場違いだったと思う。

今思うと友人たちと話すのも大切だったと思う。
しかし、その場所でいろいろな本に出会い
学力だけでない多くの知識、知恵を得られた。
僕の場合は極端であるが、まだ学生の方ならば、たまには図書室で読書して欲しい。
図書室は学生でないと利用するのが難しく、そのときの思い出は貴重である。

学生しかいない図書室の、家や図書館で読書するのとはまた違った雰囲気を楽しんでほしい。


図書室の海

図書室の海


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「過去の自分」との遭遇 [恩田 陸]

ある学校での神話、小夜子伝説。
3年に一度、小夜子役に指名されたものが、
小夜子であることを秘密にし、ある使命をやりとげるべく、学生生活を過ごすのである。

実は、一度NHKで、同タイトルドラマ化されたものを見たことがあった。
最後まで見てはいなかったが、面白かった印象が強い。
ずっと気になってはいたが、何故か今まで読んでいなかった一冊だ。

夜のピクニックの紹介にも書かせてもらったが、
著書は、ミステリーというジャンルに留まらず、
学園ものの構成がうまい。学生時代の感情の動き、移ろいの描写は格別だ。

学生時代は、誰しもが秘密のひとつはあるものである。
狭い教室の中、複数の人間が押し込められて毎日生活しているのだから、
秘密にしておくべきこともあるのだ。

自分の場合、秘密にしてきたわけではないが、
中学生時代、悪い友達と付き合っていた時期があった。

高校、大学では、そんな時期があった素振りも見せず、
素朴な少年(青年)?で過ごしてきたつもりだ。

しかしその後、社会人になり、
「男は一度、不良になるのがいいのだ。ケンカのひとつもしていないと人の痛みが分からない。」
と、おっさんのようなことをむしろ誇らしげに、繰り返し主張するようになっていた。

昨日、実家に帰ったときのこと、中学生のときの文集を見つけた。
開くと自分のページには、まじめに学生生活の思い出が書いてあった。
受験の終わりとともに悪さをしていた毒も抜け、卒業を迎えようとしていたのだ。
しかししかし、終盤最後の行にはこんなことが。
進学は、進級とは違います。今度は出遅れないように頑張りたいです。』
と・・・。

悪さしてたこと、思いっきり後悔してるじゃん・・・!!!
すごい陰鬱とした気分になり、過去の自分に謝りたくなった。

中学生のときの自分に言ってあげたい。
立派に育ちましたと・・・。

みなさん、悪ぶるのはカッコイイものではないですよ。
普通に楽しく、学生生活を過ごしましょう。。。

六番目の小夜子

六番目の小夜子

  • 作者: 恩田 陸
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 文庫

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学校行事のプラス面 [恩田 陸]

ただひたすら歩く学校行事、
それだけの設定で読者をひきつけられる著者の能力に感心させられた。

24時間、ひたすら歩くという過酷な行事の中で、
友情と恋愛、そしてある決意のもとに物語りは進んでいく。

人間関係のかけひき。
学生でも、それはある。むしろ学生だからこそ、そのかけひきに翻弄されるのか。

葛藤もありながら、さわやな学園ストーリーが続く中で、
大人と子供の狭間で悩む主人公。
一見ありがちな設定のように感じられるが、
そこにひとつの謎、ミステリーというスパイスを加えたことで織り成す惹きつけられる展開。

ミステリー作家だからこそできる面白さ。
しかし、それだけではない学生生活の甘酸っぱさや、未熟さを描けるところに好感が持てる。

自分の高校生活も似たような経験がある。
全校生徒参加の20㌔マラソン
マラソンだけに、歩くのとは違う苦しみがあった。
あのときは馬鹿らしい、ウザイと感じていたが、今思うと、
20㌔を走りきれたのは、後に自分自身に対する自信になったと思う。

そういった自信はあのときズルをし、川をボートで渡り、
10㌔をショートカットするという荒業!!をした連中には味わえないと思う。

思うがでも逆に、そんな大それた事をしてしまえた自信が彼らにはあるとしたら、ちと悔しい・・・。

 

夜のピクニック

夜のピクニック


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