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趣味・・・読書の復活!! [沢木 耕太郎]

趣味が読書と言えたのは何年前のことか。
4年前、いや5年前か。
本を読まなくなったのは、楽しんで読む、好きで読むことができなくなったから。

当時の自分は、ベストセラーを読み漁り、気づくと 「読まなくてはいけない」と考えるようになってきた。
楽しむことより、読書の「量をこなす」ことが目的にすりかわっていったのだ。
そんな感覚が嫌になり、読書から離れた。
事実、読書という読書は、その後、ビジネス書を除いてはほとんどしなかった。

この本を読もうと思い至ったのは、ハワイ旅行の飛行機を待つ成田空港で。
初めての海外旅行という「非日常感」が、気持ちを動かしたようだ。

ハワイに着く前から、この本で僕は旅をしていた。
目的地がハワイだというのに、日本からインド、タイへと。

沢木氏がバスで、ユーラシア大陸をアジアからヨーロッパまでを旅する。
テーマは一行で伝えられる。
しかし、僕はその旅から気づき、考え、学べることは多かった。

時として長すぎる旅は、自由という概念すら壊すこともある。
すべてが新鮮で、得るものが多いのは、旅の中盤まで。
この旅が終わりに近づくにつれ、自分がもとの生活に戻れるかの不安、
また新鮮さを失い、旅の廃人のような極限状態に追い詰められる。

意外にも自分が感じたのは、今の生活の中では、コミュニティが自分を支えているということ。
普段は、今あるコミュニティや日常から抜け出し、非日常の旅に出たいことがある。
しかしそれは、旅に出る前から終わりを想定しているからである。
戻る場所、戻る日常がある生活を保障された旅であるからかもしれない。

今の仕事、立場、社会があるからこそ自分でいられるのだ。
肩書きや会社に頼るのは日本人の悪いところだが、
たしかに楽で居心地がいい。

まだまだ、僕には保障のない旅をするには器量も度胸も足りない。
10年まえに海外の青年協力隊に入り、日本に戻らない友人を思い出し、
あのとき隣の席で教科書を並べていた友人が、そんな行動に出たことを、
とても誇らしく、うらやましく思った。

けれど、けれど、自分はこのままでいいのだ。
これは決して悪い諦めではない。自然体。
今僕は、勇気ある人をうらやみ、けれど、この居心地のよさに漂いながら、生きていくのだ。

深夜特急〈1〉香港・マカオ

深夜特急〈1〉香港・マカオ


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